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国税庁ホームページの活用法①

第90号(2017年05月01日発行分)

執筆者12

過去の税務総合戦略室便りで「情報の選択」の重要性を記載したことがありました。先日そのことの重要性を改めて実感したことがありました。高校教師の知人と話していたとき、最近の学生は自分で調べる能力が低下しており、なんでもグーグルやウィキペディアで検索をして答えを探そうとしていると嘆いていました。もちろん私も大いに活用しており、検索手段の一つとしては非常に有効だと思います。ただし、その情報がすべて正しいと思っている傾向が強いことが問題です。
 なぜ、そうなるのでしょうか。それは自分で検証する方法を知らないからではないかと思います。この傾向は学生だけではなく、税務の現場でも同じだと思います。

国税の現場において

審理事務を担当していた時代にも同じようなことがありました。調査担当者がある支出について「交際費」に該当するから否認したいと相談に来ました。ちなみに、調査官は不明な支出で判断がつかないものを「交際費」「寄附金」として処理しようとする傾向があります。
 この調査担当者は「交際費」として否認できる根拠としてネット検索した会計事務所のブログ記事を差し出してきました。そこには、今回と内容が類似した支出が税務調査で指摘を受け、修正申告書を提出したので注意しましょうということが書かれていました。
 ネットの記事がすべて間違っているとはいいませんが、100%信じてはいけません。その裏を取って初めて情報を使えるようになるではないでしょうか。この調査官は事実関係も正確に把握しておらず、結果的には否認はできませんでした。

法律が最優先事項

では、どうすればいいのでしょうか。租税法律主義の考え方から法律に基づいて課税が行われるため、大原則は「法律」を確認することです。否認する場合には、根拠法令を明らかにしなければなりません。しかし、実際は法規集で条文を確認している人は少ないと思います。特にベテランほどその傾向は強いのではないでしょうか。そのため、会計事務所の職員もほとんど条文を確認しなくても対応できてしまうのが現実だと思います。
 できる調査官は、自ら法令・通達を確認し「法〇〇条のこの部分に該当するとして否認したいが、他にどのような証拠が必要か」等の相談をしてきます。その場合には、今後の調査展開もスムーズに進むことが多いです。

国税庁ホームページの活用

しかし、日々の業務の中で毎回法規集を確認している時間がない人が多いと思います。そこでお勧めなのが「国税庁ホームページ」の活用です。所得税の確定申告時に使用した程度の人が多いかもしれません。
 散々批判してきたネット検索ですが、使い方によって最も効率的かつ正確な情報を入手することが可能であると思います。色々な情報がある中で監督官庁である国税庁の公式ホームページの情報を活用しない手はありません。ネットの記事、書籍の情報のほとんどの出典元は国税庁ホームページです。また、法令や通達もホームページから確認することができます。つまり、先ず国税庁ホームページを見る癖をつければ早く正確な情報にたどり着くことが可能です。
 私はパソコンを立ち上げてインターネットに接続すると、弊社の社内システムと合わせて国税庁ホームページが立ち上がる設定にしてあります。いかに早く正確な情報を得るかが勝負であると考えているため、毎日新着情報をチェックしています。もちろん便利なグーグルのトップ画面も併せて立ち上がるようにしています。
 まずは国税庁のホームページをお気に入り登録することから始めましょう。次号以降で実務に役立つ国税庁ホームページの便利な機能と押さえるべきページをご紹介します。また、その他にも財務省・税務大学校・国税不服審判所ホームページ等税務職員も活用している便利なサイト・書籍について紹介したいと思います。

税務総合戦略室便り 第90号(2017年05月01日発行分)に掲載

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