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元国税調査官が語る国際税務解説 第二回 
海外取引と消費税について

第31号(2011年09月01日発行分)

その他

一 基本的な考え方

ある取引が消費税の課税対象に該当するかどうかの判定を行う場合、みなさんは、自信を持って答えることができるでしょうか。
 消費税が課税されない場合には、不課税、非課税、免税の3パターンがあります。これらの違いを説明できる人は、消費税についてある程度理解できている方ではないでしょうか。
 海外取引について考えた場合、不課税取引と免税取引を混同している方が多いように思われます。そこで、まず始めに、図①のフローチャートを参考にしながら、課税取引に至るまでの基本的な考え方を説明したいと思います。課税対象取引に該当するためには、まず、3つの条件が必要となります。

(図①判定1)

  • ①事業者が事業として行うこと(非該当例:サラリーマンが行う中古パソコンの売却等は、サラリーマンが事業として行うものではないので課税対象に該当しません)
  • ②対価性があること(非該当例:寄付金や補助金は対価性がないため、課税対象に該当しません)
  • ③国内取引であること(非該当例:国外取引は課税対象に該当しません)これらの条件のうち、ひとつでも満たしていない場合は不課税取引に該当します。

海外取引について検討する場合、③の国内取引に該当するのか又は国外取引に該当するかの判定(以下「内外判定」という)が大きなポイントとなります。
 内外判定の原則的な考え方は、資産の譲渡の場合には、資産を引き渡したときにその資産が所在していた場所となり、役務の提供の場合には役務の提供を行った場所により判断することになります。
 国内で完結する取引や国外で完結する取引にかかる内外判定は、容易に判断できますが、国内及び国外にわたって行われる取引等はどのように考えるのかが問題となります。このような場合、一定の基準がないと判断に窮する場合がありますので、内外判定の基準は、取引の種類ごとに、法令に規定されています。(消費税法第4条3項、同施行令6条参照)
内外判定により国内取引に該当し、図①判定1の条件を満たした場合には、次に非課税取引に該当するかどうかの判断が必要となります(図①判定2)。
 非課税取引とは、消費の概念になじまないものや社会政策上の配慮から消費税を課すことが困難なものについて、課税対象外としているのです。
 例えば、土地や有価証券等は、時の経過に伴い減価するものではなく、消費の概念になじまないといえます。また、社会保険医療等は、社会政策上の観点から消費税を負担させることは、困難なため非課税取引に該当することになっています。
非課税取引に該当せず、図①判定

税務総合戦略室便り 第31号(2011年09月01日発行分)に掲載

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