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自社株対策とは何か(XII)

category: 自社株
第57号(2014年08月01日発行分)

執筆者11

8 株式移転による株価対策

(2)株式移転の税務の概要

①株主に対する譲渡損益課税の繰り延べ 株式移転は、完全子法人(会社法の完全子会社)となる株主の株式を完全親法人(会社法の完全親会社)へ移転して、完全親法人の株式を取得することですから、株式の譲渡となり、課税問題が生じます。  完全子法人の株主が、株式移転に伴い完全親法人以外の資産の交付を受けていない場合は、完全子法人の株式の譲渡損益に対する課税が繰り延べられて、課税されません。一方、完全親会社の株式以外の資産が交付された場合は、時価で譲渡されたものとして課税されます。

②株式移転の税務上の適格条件

(ⅰ)完全子法人の株主に完全親法人の 株式以外の資産が交付されないこと
(ⅱ)完全子法人と完全親法人との間に100%の持分関係があり、
・同一者の100%関係が継続されていること
・単独株式移転で完全親子関係が継続されていること
(ⅲ)完全子法人と完全親法人との間に50%超の持分関係があり、
・完全親法人を同一とする当事者間および同一者間で50%超の関係が継続されており、かつ、
・従業者の80%以上が継続従事し、主要な事業が継続されていること
(ⅳ)適格条件を欠いた非適格の株式移転においては、完全子法人の資産等を移動しないにもかかわらず、「時価評価」して評価損益が計上され、課税されることになります。

③完全親法人が付すべき完全子法人
 株式の取得価額

(ⅰ)適格株式移転の場合
・直前の子法人の株式数が50人未満の場合は、旧子法人株主の帳簿価額の合計額
・直前の子法人の株主数が50人以上の場合は、子法人の簿価純資産価額
(ⅱ)非適格株式移転の場合
その子法人の株式を取得するための価額、すなわち時価で取得したものとする。

④完全親会社の株式受入価額の仕訳処理等(省略)
(※詳細が必要な場合、税理士等に相談するようにして下さい)

(3)株式移転の事例による対策と株価

このように、将来の株価の値上がりを少しでも低く抑えておきたい場合の株価対策として、有効な手法になります。  もちろん、途中の時期において後継者が決定される場合、各種の対策を講じ、株式を後継者等に生前贈与する等の対策をすることは当然のこととなります。

税務総合戦略室便り 第57号(2014年08月01日発行分)に掲載

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