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成功者になるための法則その23 
太陽礼拝~大自然の一部であることに気づく~

category: その他
第74号(2016年01月01日発行分)
エヌエムシイ税理士法人 会長・税理士
野本 明伯

半年ほど前のことです。
 帰宅して机の上を見ると、新しい本が置かれてありました。息子が私のために買ってきてくれたものでした。
 タイトルは『ガンが自然に治る生き方』(プレジデント社刊)、著者は腫瘍内科学の研究者、ケリー・ターナー博士とありました。
 私はとくに気に留めることもなく、机の上に置いたまま、ときどき気が向けば手に取ってパラパラと見る程度でした。ところがふとしたきっかけで、私はあるときからこの本にのめりこみました。そこにはびっくりするようなことが、書かれてあったからです。
 最初は、ガンに良い生活習慣について書かれた一般的な本だと思っていたのです。ところがじっくり読み進めてみると、そこに人間として当たり前の、本当に人間らしい生き方が書かれてあることに気づいたのです。
 この本をきっかけに、私はある習慣をスタートさせました。
 いま私は、自分が生きているこの世界の素晴らしさをあらためて実感し味わっています。そして本当の自分を取り戻しつつあります。
 この本に何が書かれていたのか。そして私は最近何を始めたのか。少し、お話しさせていただきたいと思います。

ガンを克服した人たちの共通点

『ガンが自然に治る生き方』という本は、進行ガンを克服した1000人以上の方に対してインタビューを行い、その内容をまとめたものです。テーマは「ガンはなぜ消えたのか」です。
 ガンが消えた人に共通していたことは、以下の9項目でした。
 ①食事に注意する、②治療方法は自分で決める、③直感に従う、④ハーブとサプリメントの力を借りる、⑤抑圧された感情を解き放つ、⑥より前向きに生きる、⑦周囲の支えを受け入れる、⑧自分の魂と深くつながる、⑨どうしても生きたいという理由をもつ。
 これは、ガンの患者さんだけに限らず、すべての人に言えることでしょう。

日の出42分前に起こっていること

私がこの本を読んで全身にびりびりと電気が走るほど驚いたのは、ある患者さんの不思議なエピソードでした。
 その方は日本人です。肺にあった末期ガンがきれいになくなり「寛解」となった(つまり治った)のです。仮にAさんとしましょう。
 闘病中のAさんは毎朝目が覚めるたびに「オレはまだ生きている!」と実感していたそうです。新しい朝を迎えるたびに自分の生を確認し、感謝する心境だったのでしょう。やがて毎朝、自宅マンションの屋上にのぼり日の出を眺めるようになりました。
 あるときAさんは、日の出少し前になると決まって小鳥が鳴き始めることに気づきました。よく観察するとそれは、日の出42分前であることがわかりました。60分前でも30分前でもなく、必ず日の出42分前に一斉に鳴きだすのです。
 その鳥たちの習性を不思議に思ったAさんはある仮説を立て、実験をしてみました。夜中の12時に自宅で飼っていたインコの籠に酸素を送ってみたのです。すると寝静まっていたインコたちは急に起きて、賑やかに鳴き始めました。そして酸素を送るのをやめると、再び静かになって眠ったのです。
 Aさんは、日の出42分前になると植物が一斉に光合成を始めるのではないか、鳥たちはそのとき大気に充満する新鮮な酸素に反応して鳴き始めるのではないか、そう考えたのです。実験結果は、それが正しい可能性を示しました。
 Aさんは、小鳥たちも鳴きだす日の出42分前の酸素を肺いっぱいに吸い込むことが自分の体にも良いのではないかと考え、早朝屋上での深呼吸を始めたのです。

「息を引き取る」のは誰なんだろう

私はAさんの発想や行動に驚きました。また、そこで確認された事実にも衝撃を受けました。
 日の出というのは宇宙の、大自然の法則です。地球の自転によって太陽が昇ってくる、すると植物が一斉に光合成を始める、そのとき新たに発生する酸素に反応して小鳥たちが囀る。自然にある存在はみな一体なのです。
 おそらく大昔の人間も日の出42分前の新鮮な酸素を感じていたはずです。ところが文明が発達して感性が鈍ってしまったため、私たちはその一体感を不思議に感じてしまうのでしょう。
 お天道様も植物も小鳥も人間も、みんな宇宙と一体なのです。何ものも、宇宙から出ることはできません。仏教の世界で言えば、それが仏です。いかにあがこうとも仏の世界からは一歩も外に出ることはできないのです。
 もっと考えてみると、人は満ち潮の時にこの世に生まれると言われます。そして寿命を全うして自然に死を迎えるのは、必ず引き潮の時だそうです。
 人が死んだとき私たちは「息を引き取られた」と言います。なぜでしょう。
 生きているときは、息を吐いて吸う、ということをくり返しています。吐いた息は必ず再び肺に戻ってくる。死ぬということは、その息が戻ってこないということです。
 息を引き取ったのは、誰なのでしょう。それは大宇宙であり、大自然なのです。息(生き)は引き潮に乗って大自然の海に戻ったのです。
 そういうことを考えていると、自分は決して自分で生きているんじゃない、生かされているんだ、ということがわかるのではないでしょうか。
 私たちはいつも無意識に「オレが、自分が」と生きています。しかしそれは、大自然の法則に照らせば無理がある考えです。生かされているのに「自分が」とやれば、どこかに歪みが現れます。現代人の病気も、自然から離れて自分優先に考え、便利と楽を追求したために起こってきた結果ではないでしょうか。
 前述のAさんのインタビューをきっかけに、私は人間の本当の生き方、在り方というものにあらためて気づかされたのでした。

ガンになったから気づくこと

私がそういうことに気づくことができたのは私自身、8年前にガンを宣告された経験があるからだと思います。
 発見されたガンは早期で、手術で治りました。ガンは手術後5年間で再発がなければ「寛解」とされます。ところが、手術から7年後に再発しました。そんな状況だからこそ、私はこの大切なことに気づくことができたのだと思うのです。
 同じように、最近購入した『治すヨガ』(船瀬俊介著、三五館刊)という本にも、いま私は感動しています。偶然ですが、この本にも同じようなことが書かれていたのです。
 私は6年前から週1回、ヨガのパーソナルレッスンを受けています。 ヨガは、ただ体を柔軟にするために行う体操ではありません。呼吸を意識しながらいろいろなポーズを行うことによって心身の歪みを元に戻す、そこにヨガの本当の目的があります。これは「生かされている」ことを忘れてしまったために起こった歪みを元に戻す、ということに通じています。呼吸や食事という生命の基本を大事にする点でも、前掲書に示されている内容と同じでした。
 2冊の本に気づかされた私は、すっかりその気になりました。そして、こんなことを始めたのです。

太陽エネルギーを体に取り込む法

「日の出42分前というのは、そんなに素晴らしいものなのか」
 私もそう思いました。それは、毎朝9時過ぎに起きていた私にはまったく知る由もなかった世界です。私は直感的に「これは経験すべきだ」と考え、毎日早朝に起きて散歩を始めました。
 45分ほど散歩したあと、公園の芝生で15分ヨガをします。深呼吸をしながらいくつかのポーズを行い、最後に東から昇る太陽に向かって手を合わせる「太陽礼拝」のポーズで終わります。
 太陽は生命エネルギーのおおもとです。その力で植物が育ち、その植物を草食動物が食べ、それを肉食動物が食べるのです。その太陽のエネルギーを直接、自分の体に取り込むポーズが「太陽礼拝」です。
 先日当社に相談に見えた30代の経営者も毎朝、日の出に手を合わせているそうです。100億の売上を出す優良企業の三代目の方です。若いのに珍しいと思ってうかがうと、創業者の祖父が毎朝、太陽に手を合わせていたのだそうです。その話を聞いたとき、そういえば101歳で亡くなった私の父も日の出に手を合わせていたなあと、思い出したものでした。
 私の毎朝の散歩は、素晴らしい習慣になりました。植物が一斉に送り出してくれた新しい酸素のなかで深呼吸をし、太陽礼拝のポーズをしていると、自分が自然界と一体である実感があふれてきます。そして自分の中にもともと備わっているエネルギー(自然治癒力)が強く賦活されていくのがわかるのです。そんなとき、自分のガンは必ず治ると確信するのです。
 私はいま、別人になった気持ちです。いままでお天道様が上がったのも知らずに9時まで寝ていたことが本当にもったいなかったと、心から後悔しているのです。

自然と一体の生き方を思い出そう

自然に即したものを食べるということも大切です。いまや加工食品やファストフードが当たり前で、お金さえ出せば豪華な食事ができます。しかし、それも人の自然な生き方ではなく、どこかに歪みが現れてきます。ガンをはじめとする生活習慣病は、その結果だと思います。
 私は毎日、有機野菜の自家製ジュースを朝晩1杯ずつ飲んでいます。1杯のジュースが出来上がり、私の目の前に置かれます。それを手にしたとき、私は思わず手を合わせずにはいられない気持ちになります。
 私は、そういう気持ちを忘れていました。お金を払うのだから食べられるのが当然と、ただ食べていたのです。しかしいま、大自然の恵みであるジュース一杯に心からの感謝の気持を抱くようになりました。
 私は72歳になりますが、この年齢になってようやく大自然への感謝の気持ちを理解できたのだと思います。
 私がガンになったのも、自然に反した生き方をしていた私に、神様が「それではダメだよ」と教えてくれたのです。ところが、私は最初そのことに気づきませんでした。落胆し、医者に任せて治療に頼るしかないと考えたのです。それでダメなら仕方ない、と思っていました。だから神様はきちんと気づくように、もう一度ガンを再発させてくれたのです。
 私はいま、ようやくわかりました。自然から反した生き方をするから、病気になるのだと。病気を治したいのならば、自然と一体となった生き方をすればいいのだと。病気は医者に任せればいい、薬で治せばいい、ではないのです。自分の力で、自然に即したもともとの健康体に自分が戻ればいいだけです。そうやって本当の健康体を手に入れることができれば、死ぬまで元気に、天寿を全うできるのです。

大切な基本を忘れないために

早朝散歩を始めてまだ6週間足らずですが、ようやく行動がパターン化してきました。朝起きたら、まず仏壇に水を供え、線香を上げ、南無阿弥陀仏と三十念を唱えます。それから散歩に出るのです。
 なぜ私は朝一番に仏壇に手を合わせるのか。それは、今日という一日を前に自分自身に対して「仏の世界と一体なんだよ、自然の中でしか生きられない自分なんだよ」と確認する儀式なのです。頭では生かされているんだ、自然と一体なんだとわかっていてもすぐに忘れてしまうのが人間です。だからこうして毎日の始まりに儀式を行い、私自身に意識させるのです。
 仏様に手を合わせてから散歩に出かけ、体の隅々まで酸素が届くように深い呼吸をし、またお天道様にも手を合わせる。それがいま、私の生きる意欲につながっています。
 仕事がうまくいかないのも、どこかに不自然な歪みがあるからでしょう。自分自身が自然に生きることで、仕事もうまくいくものです。
 決して難しいことではありません。むしろ快適で気持ちの良いことです。それはお金では決して得られない快感です。
 いかがでしょう。みなさんも日の出42分前の散歩と太陽礼拝を試してみてはいかがでしょうか。

税務総合戦略室便り 第74号(2016年01月01日発行分)に掲載

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