QRコードが記載されたチケットをスタッフに渡し、コードリーダーにかざすとプリンターから細長い紙が印刷されて出てきた。そして、手渡されたのは座席表。毎回、少し緊張する。最近では最初にこのタイミングが楽しみになってきている。
座席表には「アリーナ2列4番」と印刷されていた。いつも2階席が多いためか何処だろうと場所が思いつかなかったが、すぐに、ステージ最前列とわかるとテンションが上がり、実際に席に着くとステージの左端であった。しかし、実質ステージ最前列は神席同然である。こんなことがあるのか。この日は特別な日であることから、神様が、というより浜田省吾さんが祝福そして導いてくれたような気がする。
毎回、席に着くと周りを見渡す。それは、2階席などアリーナ席よりも一段高い場所のためか、あの席は最高だろうなぁとか思いながら見渡しているのである。
開演まであと30分ほどになると会場内には人々がぞくぞくと入場し、席が埋まっていく。
時折、手拍子が起きては静まりが繰り返される。この間、スクリーンの画像はアルバム「Journey of the song writer」のジャケット写真が使われている。
スクリーンが映像へと変わり、音楽もビートルズなどから「永遠のワルツ」のインストルメンタルに変わった。手拍子、拍手がこれまで以上に大きくなっていく。この席からステージ上の様子が見て取れる。ステージ上にスタッフ、アーティストが現れた。場内は歓声に包まれ「SHOGOコール」。バックミュージックも終わりスクリーンが落ちる。
ステージ上に照明が照らされてギター、ドラム、キーボード、ベース、サックスの音が交差する。そして、場内の歓声のボルテージは最高潮に達した。今回が3回目の参加となったが、今ツアーで最高のステージが始まった。
オープニングは当然「路地裏の少年」である。私の勝手な感想であるが、今まで以上にステージ上の浜田省吾さんは楽しそうに見えた。
じつは、11月上旬の福岡公演が体調不良により延期となり、横浜から再開となったのですが、より一層力がはいったようで、長野、さいたまで見た時よりもパワフルになったように思う。
そして、一部が終わった時点で休憩を入れてくれるのであるが、平均年齢50歳のファンには有難い小休止である。休憩後、二部、アンコールへと続くのであるが、二部開始後のMCで休憩中にシャワーを浴びて帰ろうとしたところをスタッフに止められたというエピソードを話した。これまで、幾度となくコンサートを開催してきて初めてだそうです。場内、大うけでした。それだけ、歓声がすごく、コンサートが終わった時のような拍手と喝采だったようです。会場によって音の響き方は確かに違うことはあるのであろう。しかし、それだけではなく、本当にすごい熱気と歓声だったのであろうと思う。
「終わりなき疾走」で弾け「Midnight Blue Train」で泣き「MONEY」で叫び「光の糸」で踊り「ON THE ROAD」で弾け「J.BOY」で叫び「I am a father」で泣き「家路」で大号泣。
凄かった。ラストのアンコールのために現れた時に会場から、おーおおー、おーおおー、おーおおー……とどこからともなく聞こえてきた。そして、いつの間にか会場全体から響いてきた。これは、「J.BOY」のフレーズである。ステージ上の浜田省吾さんは嬉しそうに微笑んでいた。そして、少し驚いたようにも見えた。
ラスト曲である「家路」は会場全員で大合唱となった。ホールが揺れた。これは、どの会場でも同じ光景ではあるが会場ごとに雰囲気は違う。だからかもしれないが受ける印象も違ってくるのであろう。
これまで以上の29曲であったように思う。参加できるのは、あと1公演。
会場を出ると外は雨が降り出していた。11月下旬となり、寒さも厳しくなってきた季節であるが、公演が終わったばかりで熱気のせいであろう気にならないほどである。
時刻は22時。この日は夜行バスで東京へ帰ることとしていたため、取り急ぎ会場を後にした。
そして完全燃焼に向けて時は進む。
税務総合戦略室便り 第91号(2017年06月01日発行分)に掲載
お電話でのご相談・お申込み・お問い合わせ
全国対応いたします。お気軽にお問い合わせください。
03-5354-5222