税務総合戦略室便り

HOME >  税務総合戦略室便り >  第88号 >  プライベート カンパニーについて考える④

プライベート カンパニーについて考える④

category: 節税自社株
第88号(2017年03月01日発行分)

執筆者7

前号に引き続き持株会社の解説をします。
今までのおさらいをすると、持株会社には、他の会社(特に同族会社)の株式を持ちながら自らも事業を行っている「事業持株会社」と、自らは事業を行わず、株式を保有することを目的とする「純粋持株会社」に大別することができるというところまで話しました。今号では従来の会社と持株会社の違いを説明します。

持株会社を設立する前と設立した後の比較

(従来)

事業会社=株主(個人)

(持株会社設立後)

  • ①事業会社=株主(持株会社)
  • ②持株会社=株主(個人)

このように従来型ですと、事業会社の株主となりますが、持株会社ですと、事業会社は持株会社が保有しているため、株主(個人)は、あくまで持株会社の株主となります。

では、その持株会社が事業を行っていない、純粋持株会社の評価はどうなるのでしょうか検証してみましょう。

純粋持株会社の場合の「株式保有特定会社」の評価とは

前号にも記載したとおり、非上場会社の株価は、一般的には類似業種比準価額による方法がもっとも株価が低くなります。
 しかしながら、資産構成において、株式の保有割合が50%以上となる会社など特定の会社まで類似業種株価で算定すると、適正な株価の算定を困難にし、かえって不公平になることがあります。
 そこで、このような会社を「株式保有特定会社」と位置づけ、最も適正な株価が反映しやすい、純資産価額で評価することとされています。
 ただし、納税者の選択により、次の算式でもよいとされております。
(算式)S1+S2
 S1=株式保有特定会社が所有する株式とその株式の受取配当金がなかったものとして、会社の規模に応じ、原則的評価を適用する。
 S2=株式のみを純資産価額に準じて評価する。
 なお、計算の詳細は省きますが、S1+S2方式を適用することで、純資産価額より評価減となるケースが多々あります。
したがって、「株式保有特定会社」=「株価が高い」という訳ではなく、その仕組み(すなわち、純粋持株会社)だけで株価が低くなるケースがあります。

さらなる「株式保有特定会社」における評価の有利性の検証

ある会社の「株式特定保有会社」の純資産価額を覗いてみましょう。
 ここのポイントは、資産の部の科目にある「関係会社株式」です。
 従来型ですと、この会社を直接個人が保有していたところ、株式特定保有会社では、ご覧のようにこの持株会社の保有資産となります。
 次のポイントは、「⑧評価差額に対する法人税額等相当額」です。
「関係会社株式」の当初の所有時には、50000千円(帳簿価額)であったのが、評価時においては、100000千円(相続税評価額)となっています。
 純資産価額の評価においては、その値上がり益(含み益)に対し、37%の法人税相当額が控除できます(⑧18500千円)。
換言すれば、持株会社にすることで、18500千円も株価は低くなるのです。

税務総合戦略室便り 第88号(2017年03月01日発行分)に掲載

お電話でのご相談・お申込み・お問い合わせ

全国対応いたします。お気軽にお問い合わせください。

03-5354-5222

PAGE TOP