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プライベートカンパニーについて考える②

category: 節税自社株
第86号(2017年01月01日発行分)

執筆者7

前回ではプライベートカンパニーの定義や個人的見解を述べましたが、今回は実際にどのようなかたちで設立すればメリットがあり、またデメリットが発生するのかを検証したいと思います。

各種法人のメリット・デメリット

プライベートカンパニーでは既存法人を利用するという方法もありますが、今回は新設法人で検証してみます。
 まず、株式会社・合同会社・一般社団法人の3種類で比較します。合同会社・一般社団法人については、最近注目されている法人形態です。

メリット・デメリットを踏まえた
会社の選択肢

各種法人の特徴から、「株式会社」はその信用度等から幅広く事業(不動産貸付業を除く)を展開する場合に有利だと思います。
 原則、どのようなシチュエーションにも対応できるため汎用性が非常に高く、最も手堅い法人形態といえます。目的が定まらないような場合は「株式会社」が良いと思います。
 「合同会社」はコスト面及び意思決定が迅速ということから、プライベートカンパニーとしての位置付けは、株式会社より高いと思います(通販最大手のAmazonが合同会社化したのには、驚かされました)。
 ただし信用度において(Amazonなどネームバリューのあるものは除く)、他の法人より劣るため、取引先が多岐にわたる事業会社よりは、店子など相手が限定的である不動産貸付業及び不動産管理会社などの資産管理会社として利用するのが効果的ではないでしょうか。
 「一般社団法人」はまだまだ馴染みの薄い法人です。この法人がここ最近注目されているのは、相続税対策としての受け皿になるためです。
 株式会社・合同会社はそれぞれ株式・持ち分という形で相続財産となります。
 その点、一般社団法人は、持ち分という概念がないので、相続税はかかりません(ただし個人から法人に資産を移動する際には税金がかかる※表デメリット欄記載)。
 会計事務所・税理士法人などでは、新しい相続税節税手法として、一般社団法人を使ったスキームが数多く紹介されています。
 相続税対策という観点から見れば、不動産管理会社に加え、オーナーの自社株対策として、持株会社として活用することも有効ではないかと思います。
 ただし、このように大々的に相続税対策目的とする一般社団法人の活用を宣伝してしまうと、国税庁が看過するとは思えません(過去においては「武富士事件」後の納税義務者による海外財産の課税範囲拡大措置、生命保険金相続税評価額の変更、タワーマンションの見直し、国外転出時課税の創設など例を挙げれば枚挙に暇がない)。一般社団法人を設立するときは、普通の法人と同様の扱いをしつつ「運が良ければ相続税対策」というぐらいの考えでいった方が良いのかもしれません。今後の動向を見守りながら慎重に検討することが必要だと思います。

 

(次回へ続く)

税務総合戦略室便り 第86号(2017年01月01日発行分)に掲載

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