税務総合戦略室便り

HOME >  税務総合戦略室便り >  第85号 >  税務総合戦略室新メンバー紹介

税務総合戦略室新メンバー紹介

category: その他
第85号(2016年12月01日発行分)

中島 健雄

この度 エヌエムシイ税理士法人「税務総合戦略室」の一員となりました中島と申します。どうぞよろしくお願いいたします。まず、簡単に自己紹介をさせていただきたいと思います。

国税局のキャリア

国税専門官として国税局に採用され、3カ月間の基礎研修受講後、都内の税務署に配属され所得税の業務に従事しました。3年間従事したのち、再び、6カ月間の専科研修を受講しました。この研修は所属している税目(私の場合は所得税)を中心とした研修でこの研修が終了して漸く一人前の国税調査官となります。
 研修受講後、「マルサの女」で有名になった査察部に異動しました。余談になりますが「マルサの女」は良くできた映画でまさに映画で描かれた通りの業務を行いました。その後、2年間の経済企画庁経済研究所(現在の内閣府経済社会総合研究所)勤務を経て、国税局調査部へ転任しました。調査部というのは資本金1億円以上の大法人の調査を行う部署で、海運・倉庫、外資系金融機関、プラントメーカーや精密部品メーカー等幅広い業種の調査を行いました。

国税局以外のキャリア

国税局でのキャリアは、その後の私のキャリアのベースとなる大変重要なものですが、新たなチャレンジの機会を求め、大手信託銀行に転職しました。
 信託銀行でも、国際業務、年金資産の運用や内部監査等幅広い業務に従事しました。なかでも、ロサンゼルス支店での勤務経験は、日米の違いを肌で感じることができた貴重な経験でした。その後、大手税理士法人、特殊法人等の勤務を経て、エヌエムシイ税理士法人に入社いたしました。

国税の職場について感じたこと

私は、記述した通り、国税の職場だけではなく様々な職場でキャリアを積んでまいりました。私の経験から国税の職場について感じたこと、強み、弱みについて申し上げたいと思います。

国税の職場の強み

①研修体制が充実していること

私は、国税の職場で3カ月間の基礎研修及び6カ月間の専科研修に加えて、国際税務に焦点を絞った国際租税セミナー(一般コース3カ月及び特別コース6カ月計9カ月)を受講しました。その他にも税の特定テーマについて1年間研究する研究科という研修もあります。また、高卒採用の職員には、1年間の普通科研修及び1年間の本科研修が用意されています。民間ではこのような充実した研修制度を持つ企業はないと思います。

②専門家集団であること

私は、所得税、査察部、調査部(法人税)と税務の職場を幅広く経験してきましたが、これは例外的で、通常は採用時に配属された業務(税目)にずっと従事します。すなわち、国税の職場はその道何十年のプロ集団の集まりと言えます。

国税の職場の弱み

①視野が狭くなりがちであること

専門家集団であるということは裏をかえせば、自分の専門領域以外については知識も経験も乏しいということです。当たり前ですが、国税の調査官は決して万能ではありません。

②横の連携に乏しいこと

国税は、各税目間の交流が少ないほか組織も縦割りで横の連携(各税目及び各税務署間)が乏しい組織です。従って、法人税と資産税等複数の税目が複雑に絡む案件や複数の税務署間にまたがる広域案件に弱い面があります。

③マンネリ化しやすいこと

税務調査は、常に創意工夫が求められやりがいのある仕事です。しかし、人間の性として何十年も同じような仕事をしているとマンネリ化する面は否めません。数は少ないですが、調査官の中にはマンネリ化して踏み込んだ調査までには至らない者もいます。

これからの抱負

税務の職場を去ってみて、改めて税務の職場の良さ・弱さについて認識することができました。この度、縁あって再び税務関連の仕事につくことができました。税務総合戦略室の他のメンバーと異なりその道一筋ではありませんが、日々自己研鑽に努めるとともに民間での経験を活かし、お客様皆様の満足のいくサービスを提供していく所存です。
 どうぞよろしくお願いいたします。

税務総合戦略室便り 第85号(2016年12月01日発行分)に掲載

お電話でのご相談・お申込み・お問い合わせ

全国対応いたします。お気軽にお問い合わせください。

03-5354-5222

PAGE TOP