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中国四千年の歴史じゃなくてたった三〇年の歴史~第7回 
~国税局調査部~

category: 税務署
第40号(2012年08月01日発行分)

執筆者4

一九九三年(平成五年)七月

この年に国税局調査部への配置換えの辞令を受けるのですが、定期異動の少し前にある事件がおきたのです。

異臭事件

ある時、外観調査から帰署すると、異常な臭いが鼻を突くではないですか。何事があったのか聞いてみると、所得税調査に不満を持った納税者の方が署長に会わせろと怒鳴り込んで来たのですが、署長が不在であったことで更に怒りが増幅し、糞尿を撒き散らすという凶行に及んだため、その臭いを消すために香水か芳香剤かを撒いたということでした。
 納税者とのトラブル、クレームは様々ですが、その怒りの捌け口も様々なようです。笑い話で済むのであればよいのですが、暴行事件や脅迫及び脅迫まがいの事件など、笑えないようなことも多々ありますね。

そんな事件がありましたが、調査部に異動です。何故、自分が調査部なのか。答えは簡単です。当時の署長が調査部出身だったからのようです。

名古屋国税局調査部

資本金一億円以上の企業を所管し、法人税、消費税調査を行う部署、総勢約二百数名。源泉所得税や印紙税の調査権限はありません。調査部の組織は、調査管理課、調査総括課、審理課、国際調査課、特官部門、一般調査部門、特調部門。現在では調査開発課、広域情報課などもあります。
 部門のトップは統括官。税務署では署長・副署長クラスで、別室に居ます。つまり、普段では会話なんてすることはない人です。でも、ここでは同じフロアの同じ島に机を置いて、振り返ればヤツがいる状態です。指定官職ですので、ヤツなんて言い方は失礼ですね。でも、一癖も二癖もある方ばかりです。
 まずは一般調査部門に三年。この間、三人の統括官に仕えました。まさにクセのある人がいましたね。

後ろから鉄砲を撃たれる

事案を生かすも殺すも統括官。現場で調査してきた部下の意見は尊重しない。私なんかは一件目の事案を潰されました。調査は交渉です。相手方と重加(重加算税)で着地するネゴまでしました。しかし、現場でいきなり前触れもなくひっくり返されました。要するに後ろから鉄砲を撃たれたようなものです。同じような経験はこの後も何度かありました。

重加以外に興味がない

つぎは親分肌の統括官です。在庫漏れも在庫除外じゃないか? 重加にできないか? こんな調子です。いくらなんでもちょっとやりすぎじゃない? と思えるようなこともありました……。よく暴走モードに突入したものです。ここでは書けません。でも、前者よりはやりやすかったです。責任はとってくれましたから
 この年は、短期海外出張でアメリカ、真冬のシカゴへ行くという経験をしました。すいません官費です。
円高で一ドル九〇円台の時期。何か、違う世界観を見ることができ、よい経験をさせてもらいました。

戦う相手

戦う相手と表現してよいかどうかはありますが、不正をしている納税者ということになると思います。しかし、本当の相手は内部にいるかもしれません。納税者を説得するより内部で上司を説得するほうが難しい。名言? でも、確かにそうだと思います。上に行けば行くほど難しくなる。
 内部決裁もネゴが必要です。ネゴして処理方針も了解をとり、部長説明です。部長室の中と外では別人となり、平気で後ろから鉄砲を撃たれます。当初の処理から変わることは日常茶飯事です。それも、そんな処理できるのかと思えることも、部長の指示だからそのようにして処理してくれで通されます。え―、何じゃそりゃ。こうしろと言われたらそうするということです。組織の悪い体質ですね。物申すと言える人言えない人。何か言おうものなら止めに入る人。
 国税局へ行ってわかりました。組織が巨大化するほど理不尽がまかり通る。
 一種の縦社会という組織の弊害なのでしょう。

税務総合戦略室便り 第40号(2012年08月01日発行分)に掲載

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