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中国四千年の歴史じゃなくてたった三〇年の歴史~第9回 
~上席I~

category: 税務署
第42号(2012年10月01日発行分)

執筆者4

フリーダム

自由。この時期からのテーマです。なかなか組織の枠の中に組み込まれていると自由がきかないですし、自由にできないことが世の常ですが、そこはなんとかなるもので、ある程度の裁量を持たせてもらいました。ただ、自由には伴うものもあります。たとえは少し違うかもしれませんが、サッカーでいうとサイドから折り返されたボールをフリーで受けたらゴールネットを揺らすのは当たり前といったことと同じでしょうか。ですから、外す訳にはいかないのです。つまり、自由にさせてもらっている分、結果も必要となるということです。それでも外すこともありますが、そこはご愛嬌ということで、笑ってごまかしたことも何度かです。

特調上席

「トクチョウジョウセキ」。当時、この響きを心地よいものと感じる自分がいました。何はともあれ調査部在籍も八年となったため、一旦外へ出ろということで、二○○一(平成十三年)七月、税務署へ転勤となったときに特調部門の上席国税調査官になったのです。
 三年間特調上席をやることになるのですが、全事案、無予告調査です。何時、何処に入るかを私が決めなければならないのです。そのために、外観調査、内観調査をします。

外観調査

本社、工場、営業所が対象。社長が居そうな時間、場所を特定するために外側から会社の現状を確認。さらに、資産状況、自宅と会社の通勤経路を予測し、その道沿いにある銀行なども確認します。
内観調査  飲食店などで、客を装って店内で状況を観察。風俗店では風俗嬢に聴き取り。そうしたことを行うのは警察か税務署ぐらいだから、身分がばれないように。閉店後は店長らしき人物を尾行。パチンコ店では、朝から閉店まで張り込んで客入り状況を数取りします。

年度末には坊主頭

何事にも具体的な目標設定は必要だということで、年間不正金額十億という目標を掲げ、署長にコミットしました。後にも先にも数字を口にしたのはこの時だけです。かといって、無理な課税はしませんでした。その結果、目標を達成できず、そのときに頭を丸めて坊主にしたのが現在にいたっているのです。こんな洒落っ気を持って仕事をするのもいいかなと。
 坊主にしてきた翌日、もう一人がスキンヘッドにしてきました。なにもそこまでしなくてもいいのに。さらには、調査官までも角刈りにしてくるなんて。おかげで、さらに怪しく危ない集団となってしまいました。

夏は大忙し?

八月初旬の調査。調査先の社長曰く、「来週のお盆は忙しいでしょうね」。何をいっているのか分からずに「どういうことですか」と尋ねると、「だって、ご実家がお寺だと思いまして。よく公務員の方でいるじゃないですか」ですって。確かに坊主頭が二人いますからね。帰りの車の中は大爆笑でした。

イメージはマルサ

税務署のツートップが査察出身。そのため、彼らから時々言われました。「ナサケはいいぞー(ナサケとは査察部の情報担当部門のこと)」「一件、事件を作れば何していてもいいぞー」「お前にぴったりだぞー」「見た目からもそうじゃないかー」……ってイメージでマルサはないだろうということで、断ってみたら総括上席となりました。私が断ったためかどうか知りませんが、別の職員が査察に人事異動となりました。ご愁傷様。
 調査をしていて一番楽しい時期であったと思います。

調査部時代は組織の中の一匹狼のような感覚でいました。自分で好きなように動いて結果を出して引き継ぐことでよかったのです。しかし、この三年間は指示して動かして結果をまとめることが求められました。自分一人での限界を教えてもらった時だったと思います。そして、仲間に助けられました。

税務総合戦略室便り 第42号(2012年10月01日発行分)に掲載

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