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中国四千年の歴史じゃなくてたった三〇年の歴史~第11回 
~人は生かされている~

category: 税務署
第44号(2013年01月01日発行分)

執筆者4

二○○六年(平成十八年)七月

ジェットコースターのような勤務が過ぎ。二○○六年七月。調査部特調部門の主査になりました。

時代は変化している

無予告調査から事前通知しての調査に変わっていました。時代は大きく変化しているのだと感じたものです。
 しかし、調査の基本は変わるものではありません。調査官には、「主役は調査官。何をやってもいい。止める人間はいくらでもいる。心置きなくやりたいようにやれ」。これだけを言ってきました。ややもすると威圧的な調査を励行しているようにも感じますね。

セキュリティ第一

昔は、調査第一優先でした。そのため、多少のことは目をつぶって……といったようなことも。しかし、事件がありすぎたようですね。
 この年もいろいろありました。幸い私たちではなかったのですが、書類紛失事件が勃発。部内ルール違反の書類持ち出しなど、段々とルール強化です。ついに、調査以前にルール遵守。全て、これまでのやり方ではダメな時代になってきたようです。古き良き時代と思うようになってしまっては終わりなのでしょうか……。

戦う姿勢に

調査して、非違事項を説明し、納得しなければ更正処分となります。しかし、実態はどうでしょうか。誰しも思うことでしょうが、負けるかもしれない喧嘩はしない。勝てる喧嘩しかしない。審理課からは、確かな証拠があるのか?
 この程度の証拠では弱いとか、責任はとれるのか?
 とか、話をしていてバカバカしくなるようなことを言われます。
 責任ぐらい取ってやります。結局、逃げているだけだと思いました。勝つとか負けるとかなんてことは関係ありません。税務当局は、「ここまでやる」ということを示すことが大事です。そこに戦う姿勢がある、と思っています。

第二のターニングポイント

この年の人間ドック。これまでも再検査はありましたが、内視鏡検査による胃部の再検査は初めてでした。胃カメラっていやですね。慣れたくないです。画像を見ながら、「えっ」というわけです。やめてほしいですよね。「細胞を採取して病理検査に出します」と言われても頷くだけです。
 検査結果の日です。朝から何となく嫌な予感がしていました。案の定、医者が口ごもっているわけですよ。確信したくないですけど確信しました。そして、開いた口から出た言葉は「癌」です。よく目の前が真っ暗にとか、頭の中が真っ白にとか言いますが、私の場合は、「う~ん、この夏にスクーバダイビングに行く予定なんだけど、行けるかな」なんてことです。だって、医学は進歩しているから大丈夫だと思っていますので。とはいっても……ということで、症例数の多い病院でのセカンドオピニオン。やはり病名は変わらず、病状はスキルス胃がんの初期のようでした。
 そして、すぐに手術の日程を決めました。ちょうど定期人事異動の時期で、仕事もキリがついていました。入院、そして手術。術後十日ほどして退院。たった十日間ですが、いろいろ考えさせられました。運のよさ、人生のこと、命。この時、初めて意識できた「人は生かされている」ということ。幸い、その後は投薬などの治療の必要はなく、運のよさに感謝しました。

残りの人生がここから始まりました。神様がこの世に残してくれた命。必ず意味がある。まだこの世で、この世界でやらなければならないことがあるからなのでしょう。ただ、何をするために生かされたのか、何をすべきなのか答えは見えません。

人生は、つまり自分の生き方を探すことなのである。
 死ぬこと以外はかすり傷。
 生きているだけでラッキー。

税務総合戦略室便り 第44号(2013年01月01日発行分)に掲載

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