税務総合戦略室便り

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税よもやま話 第十回 
ペナルティ(その2)

category: 法人税
第51号(2013年11月01日発行分)
元国税調査官・税理士
松井 孝榮

前回に引き続き付帯税の話をいたします。わが社(私)には関係ないという方も転ばぬ先の杖と思ってお読みください。

過少申告加算税(通法65)

期限内に確定申告書を提出した後、修正申告書の提出または更正によって追加税額が生じた場合に課税される附帯税です(修正申告書の提出による場合は、調査があったことにより更正のあることを予想して修正申告書を提出した場合以外、過少申告加算税は課されません)。

○原則としてその追加本税の10%
 ただし、その追加税額のうち、期限内確定申告額または50万円のいずれか多い金額を超える部分については15%の割合で課税されます。
追加本税×10%(15%)
(5千円未満不徴収)

 

無申告加算税(通法66)

期限内に確定申告書の提出がない場合で、納付すべき税額があった場合に課税される附帯税です。

○その納付税額の15%
 ただし、更正又は決定があると予想される前に申告した場合は5%の割合で課税されます。
納付税額×15%(5%)
(5000円未満不徴収)

 

不納付加算税(通法67)

源泉徴収等による国税が法定納期限内に完納されなかった場合に課税される附帯税です。

○その納付税額の10%  ただし、調査などが予想される前に納付すれば5%の割合で課税されます。
納付税額×10%(5%)
(5000円未満不徴収)

 

重加算税(通法68)

過少申告加算税などが課税される場合において、仮装・隠ぺいにより申告している場合にその過少申告加算税などにかえて課税される附帯税です。

○過少申告加算税に代えては、その追加 本税の35%
 無申告加算税に代えてはその納付税額の40%
 不納付加算税にかえては、その納付税額の35%の割合で課税されます。
納付税額×35%(40%)
(5000円未満不徴収)

 

地方税における加算金

法人税の修正申告を行えば、併せて住民税と事業税の修正申告もすることになります。
 地方税(法人であれば法人の都道府県民税、区市町村民税、個人であれば、個人の都道府県民税、市町村民税、事業税)には、加算金はありません。ただ、法人事業税に対しては、おおむね国税と同様な要件と割合で過少申告加算金、不申告加算金、重加算金を課しています。
 また、分離課税に係る退職所得の所得割についても、その徴収義務者に対して、過少申告加算金、不申告加算金、重加算金を国税と同じ割合で課しています。
 なお、更正があることを予知してなされた修正申告でないときには、過少申告加算金は課されず【地法72の46(1)】、不申告加算金の税率も軽減されます【地法72の46(3)】。
地方税に関しては、修正申告をしなくても、税務署に修正申告書を提出すれば、1~2か月後に自動的に更正がなされるしくみになっていますが、修正申告と更正の違いは、過少申告加算金の課税の有無(または不申告加算金の税率の違い)にあります。
 地方税については修正申告をしたほうが有利となります。地方税の法人事業税においては、追加で納めることになった税額の10%の過少申告加算税を払う必要があります。しかし、税務署が法人税を更正した日から1ヵ月以内に地方税の修正申告をすれば過少申告加算税は課税されないので、地方税については修正申告したほうが有利となります。
 調査終了後に納付する本税額だけでも痛いのに、追い討ちを掛けて決定される付帯税・延滞税はつらいものです。しかし、税務調査があると、何がしらかの指摘事項があるのが普通です。
 また、重加算税の場合は、法定納期限の翌日から完納する日までの延滞税を併せて納付する必要があります。いわゆる除斥期間が存在しないのです。7年前にさかのぼって重加算税を賦課決定された日には、目も当てられないことになります。

税務総合戦略室便り 第51号(2013年11月01日発行分)に掲載

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