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元国税調査官による資産税解説 第二十三回 
クラス会(その3)

category: その他
第53号(2014年02月01日発行分)
元国税調査官・税理士
黒崎 俊夫

今号も前号に引き続き、筆者の出身中学のクラス会での相続税に関する話題から

登場人物

  • A 上場会社部長
  • B 私(税理士)
  • C 同族会社社長(三代目)
  • D 自営業
  • E 電機メーカー勤務
  • F 主婦(介護ヘルパー)

A「今日も親の介護が理由で来られなかった人もいた。少し前までは子供が小さいという理由だったが、今は親の介護なんだなあ」

E「大方の老人の一番の不安は、いかに死ぬか(死ねるか)、老後は誰に面倒をみてもらうのか(誰の手を煩わしてしまうのか)、ということにあって、相続税の心配ができるなんて贅沢の極みだ」

D「介護というと、どうしてもオムツ、ネタキリという言葉が思い浮かぶ。世話を子供に任せたくないという人間は相当いるのではないか。ひとつ屋根の下で、娘なり、お嫁さんに介護してもらうにしても、彼女たちもそれだけに時間を費やせるわけではない。食事する部屋もメニューも別、テレビも一緒に見ない、同じ屋根の下に住んでいながら孫の顔を見ない。なんていう生活では、家庭内での孤独感、疎外感を味わわずにはいられない。これは人間としてかなりきつい」

F「私は昨年から介護施設でパートをしているが、グループホームに来るお年寄りは、ほんとに楽しそうだ。開放感を味わっているのがよくわかる。昔は親を老人ホームに入れるなんて……と思う人も多かったかもしれないが、今は違う。むしろ元気なうちに自分の意思で 入所するケースが多い。政府が言うところの在宅介護は、男女やその地域の感覚の違いもあるだろうが、理想ではなく幻想だと実感している」

C「しかし、それが日本人の共通の感覚では決してないはずだ。独りの方が気が楽などと言う人も、その虚栄が言わせているのかもしれない」

A「よく報道で、独居老人の世帯が何%に達したとか言って、それを否定的な文脈で語られるが、実際はそうしたくてそうしてる老人も多い。孤高に生きたい人間に世話を焼きすぎるのもどうかと思う。俺は永井荷風のように気障に死ぬのもいいかなと思っている」

F「私も大原麗子のように死にたい」

C「そんなこと言っていられるのは今のうちかもしれないよ」

B「2050年には65歳以上が4割、我々は92歳、へたをすればまだ生きている。老老介護、認認介護  ……考えただけでもぞっとする」

C「将来は老人の数に比して病院の数が足りず、金がある人だけが病院で死ねる(入れる)という時代 になるかもしれないよ。そのために金を貯えておくなんて本末転倒甚だしい」

A「昨今の出生率ではいずれ日本は亡びるが、問題はその亡び方だ。祖国を捨ててまで金を残したいという金持ちが増えると国が亡びるのか、相続税を厳しくして金持ちを粗末に扱うと国が亡びるのか……」

B「かつて、金持ちを粗末に扱うと国が亡びると言った渡辺美智雄はひんしゅくを買ったが、粗末に扱うから国富が海外に流出してしまうんだ」

A「最後に税金のことで言わせてもらうが、長年会社の経理部に所属しているが、何年かおきに必ず税務調査がある。公務員とはいいながら中にはやくざみたいな人間もいる。脱税もしていないのにあの態度はなんとかならないのか」

B「馬鹿でなれず、利口でなれず、中途半端でなおなれず。とは鶴田浩二の某やくざ映画での台詞だが、国税職員にもあてはまる部分がある、というところで勘弁願いたい(笑)」

税務総合戦略室便り 第53号(2014年02月01日発行分)に掲載

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