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税務総合戦略室 室長通信 第二十一回 
オーダーメイドによる戦略的な税金対策

第54号(2014年04月01日発行分)

執筆者1

エヌエムシイ税理士法人『税務総合戦略室』では、「オーナー経営者のための戦略的税務対策と資産運用」と題した税務対策セミナーを開催しております。
 当セミナーは、法人および経営者の個人資産に対する税コストを削減するとともに、保有資産を後継者に円滑に引き継いでいくための相続や事業承継対策、さらには海外を活用した資産運用など、会社と個人を一体としてとらえた戦略的な税務対策を考えていく内容となっています。

キャッシュフローを考えない節税では意味がない

オーナー経営者の方は会社の全責任を負い、人生のすべてを事業に捧げ、人の何倍も苦労をし、成功を収めた結果、今度は高額な税金に悩まされることとなります。会社の法人税、個人にかかる所得税、そして最終的には将来の相続税にも……。
 何とかしてできるだけ税コストを削減できないだろうかと考えますが、その一方、税務当局からは、「オーナー会社は所有と経営が分離していないため、経営者によるお手盛りの利益調整が行われやすい」という見方もされています。税務調査の際に思ってもみなかった指摘を受けたという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
 税務調査で否認されることなく、合法的に法人税を軽減させる方法にはどのようなものがあるのでしょうか? 大まかに分けると、一般的に節税と言われる方法は4種類に区分されると考えています。

1.キャッシュアウトして、税金を先送りする方法
○生命保険・航空機リース・太陽光発電事業・短期前払費用など
2.キャッシュアウトして、税金を減らす方法
○特別償却の活用・決算賞与・役員退職金・旅費日当の支給など
3.キャッシュアウトせずに、税金を先送りする方法
○売上計上基準や棚卸評価方法の変更、事業年度の変更など
4.キャッシュアウトせずに、税金を減らす方法
○評価損の計上、別法人の設立、海外を活用した税務対策など

 いうまでもなく節税の目的は、法の範囲内で、できるだけ無駄な税コストを減らし、手元にお金を残すことにあります。
 しかしながら、税金を納めたくないということばかりが目的化して、税コストを減少させることを最優先とした経営の意思決定をしてしまうケースも見受けられます。その結果、お金を残すことが本来の目的であったのに、逆にキャッシュアウトが先行して会社に資金がなくなってしまい、ビジネスへの投資が出来なくなってしまうといった本末転倒の結果を招いてしまう例もあるのです。節税のことばかりを考えた結果、本業の経営がおろそかになってしまっては仕様がありません。

踏み込んだ税務対策と否認リスク

決算が到来し、「こんなに利益が出てしまった」と驚き、「何か良い節税策はないか」と慌てても、大した有効な対策は取れないというのが実情です。
 前述したいくつかの節税策にしても、会社の資金繰りや中長期的な経営見込みと併せて最適な組み合わせを考えていかなければ大きな効果は発揮できません。
 さらに、もっと究極的に税コストを削減したいという方は、いわゆる「租税回避行為」的な方法を考えることになります。誤解されている方もいらっしゃるかもしれませんが、「租税回避行為」は不法に税の負担を免れる「脱税」とは異なります。経済社会の進化に税法が完全に追いつくことはできません。租税回避行為とは、知恵を使い、現在の法が想定している範囲を超えた経済取引の形式をとることで税負担を減少させようとするもので、税法に直接違反しているわけではありませんが、「グレーゾーン」「見解の相違」という言葉に象徴される税務上の争いが生じます。
 また、現行の法律に抜け道があれば、すみやかな法改正によって、その抜け道がふさがれてしまうことになります。一般的な節税策よりも踏み込んだ方法を考える場合には、税制改正に随時対応し、また税務調査で否認されないためにも、「専門家の知恵」を活用することをお勧めいたします。良い税務対策は、メリットとデメリットを勘案した上で、複雑なパズルを組み立てるようなものなのです。

より戦略的な税務対策の必要性

「税金のことは顧問税理士に任せているから心配ない」と考えている経営者の方も多いと思いますが、いざ税務調査が行われると、問題ないと考えていた会社の処理が租税回避にあたるとして多額の否認を受けてみたり、気付いてみたら自社株問題が大変なことになっていたりというケースで私共に相談をいただくことがあります。なぜ顧問税理士に依頼していながらこのような問題が発生してしまうのでしょうか。
 私たちは現在の複雑な税務問題に一人の税理士で完全に対応することは困難だと考えています。医療の世界ではさまざまな専門分野が存在し、その分野に応じた専門医が対応しているように、税務の世界においても法人税・国際税務・資産税などの専門分野が存在します。法人の決算・申告を主たる業務としている税理士にとって相続税・自社株対策は専門外の案件であり、自信を持って対策を提案できないというのが実態なのです。したがって、将来の相続で自社株が大きな問題となることが想像できても、自分の専門外の案件に対しては見て見ぬふりをしてしまうこともあります。
 私達『税務総合戦略室』では、税務の分野でも深い部分はそれぞれの案件に応じた専門家が対応すべきだと考え、国税庁・国税局などの専門部署出身の元国税調査官を集めています。お客様の税務問題に万全に備えるためには一人の税理士ではなく、各分野の税理士がチームを組んだ「総合病院」的な体制が必要なのです。
 税コストを最小化するため踏み込んだ税務対策を実行しても、その対策が将来の税務調査で否認されてしまっては何の意味もありませんし、相続税節税のために不動産経営などの対策をとったことにより、逆に借主が埋まらない空室リスクなどで金融機関への返済もままならず、相続人にかえって負担となってしまう結果を招いてしまうこともあります。
 さらに、人生においては税金のことだけが大切なわけでもなく、例えば節税のために非居住者になったとしても、家族と離ればなれになり、言葉の通じない外国で生活するストレスの方が大きければ幸せとは言えません。
 お客様の置かれた状況はそれぞれ異なっており、最高の税務対策を行うためには個々人に合わせた「オーダーメイドの対策」が必要になります。法人税・国際税務・事業承継・相続税など、お客様ごとに抱えていらっしゃる複雑な税務問題を解決するため、私共は、いわゆる会計事務所の顧問契約では補えない部分をセカンドオピニオンサービスとして提供いたします。お客様の案件ごとに各税務の専門家が知恵を出し合って最適な解決方法を検討させていただきますので、不安を感じておられる税務問題がございましたら、ぜひお気軽にご相談やセミナーへご参加下さい。

税務総合戦略室便り 第54号(2014年04月01日発行分)に掲載

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