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自社株対策とは何か(後編XⅥ) 
~そのほかの事業承継対策~

category: 自社株
第61号(2014年12月01日発行分)

執筆者11

1. 長男に営業会社を承継させ、次男には製造会社を承継させる

子の兄弟が会社におり、それぞれが優秀でお互いに力がある場合について、どちらが後継者になっても将来問題が起こりそうだと思われる場合は、思い切って会社を分割し、性格等を考慮して、製造会社と販売会社としてそれぞれに会社を託していくのも、事業承継の方法かと考えます。

(1) 分割型新設分割の対策

①対策の概要

  • ・販売部門を分割して新設会社を設立し、発行する株式を元の会社の株主に割り当てる分割型新設分割を行います。
  • ・新会社は販売会社として、新しい商号とします。
  • ・現オーナーが両社の主要な株主としてそのまま株式を所有し、社長として経営を続けることになります。その後、時期を考えて、それぞれの会社の社長交代と株式の移譲を行うことになります。
     オーナーが高齢の場合は万一を考えて、遺言書により、販売会社の株式のほとんどを長男へ相続させること、製造会社の株式のほとんどを次男に相続させることを記載しておくと良いでしょう。

②対策の方法

  • 現状と会社分割の図示
  • 兄弟への会社分割による分割型新設分割の図示

(2) 分割型新設分割の会社法の概要

①分割型の意義

新設分割とは、1または2以上の株式会社等が、現存するその事業の有する権利義務の全部または一部を、新たに設立する会社に承継させることを言います。
 分割型は、会社分割の際に新設会社・承継会社が発行する株式が、分割会社(元の会社)の株主に対して割り当てられる場合を言います。
 会社法の意義は、分割会社が得た新設会社の株式を、剰余金の配当として株主に分配するということです。

分割型新設分割の図示

②新設会社の会計処理

新設会社は、簿価で移転された資産、負債および分割会社で減額された純資産の部の金額をそのまま引き継ぎます。
 なお、新設会社の純資産の部(株主資本)の資本金・資本剰余金・利益準備金・利益剰余金は、分割計画書・分割契約書に定められている限り、任意とされています。

③分割会社の株式の会計処理

分割会社の株主にとっては、両社の株主として支配を継続していますから、分割会社の株式を新設会社に分割された純資産額に見合う株式に切り替えるのみで、株主の損益は計上しません。
※分割の手続きとスケジュール等は分社型新設分割の場合と同じです。

【次回へ続く】

税務総合戦略室便り 第61号(2014年12月01日発行分)に掲載

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