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税務総合戦略室 室長通信 第三十七回 
税務調査は丸投げしてください

第70号(2015年09月01日発行分)

執筆者1

「税務調査の最盛期」と言われる時期を迎えています。
 毎年7月に行われる国税組織の定期異動を終え、新体制の下、調査官は「早く良い実績を挙げて新しい上司に評価されたい」という意気込みで調査に臨んでいます。
 税務調査を歓迎する経営者はいません。適正な申告をしていて特に心配がなかったとしても、調査の連絡があった途端、憂鬱な気分になってしまう方が多いとお聞きします。
 ましてや少しでも気になる要素があれば「気になって夜も眠れない」ことになりかねません。

調査に立ち会う必要はありません

「定期的な所得金額の確認」等、様々な綺麗事を言ったとしても税務調査は実際には「性悪説」で行われます。最初から疑いの目で行われる調査が楽しいものであるはずがありません。「できれば調査の場には立ち会いたくない」と考える方が自然です。
 私達『税務総合戦略室』では税務調査のご相談をいただいた場合、「社長は調査に立ち会っていただく必要ないですよ」とお話ししています。皆様一様に驚き、かつ、喜んでいただけますが、「本当に大丈夫ですか?」とご心配をされる方もいらっしゃいます。
 中小企業のオーナー社長は会社の全責任を負って飛び回り、とにかくお忙しいのですから、ずっと(非生産的な)税務調査の場に立ち会ってなどいられません。その貴重な時間に仕事をして稼がなければならないのです。
 税理士が「税務代理権限証書」を提出していれば、社長に変わって税務調査の対応をすることが法的に可能です。しかし実際には税務署は税務調査に社長の同席を(強制ではなくとも)求めてきます。税務調査の日程を調整する場合には、社長が会社にいる日に調査を行いたいと要望してきます。

なぜ税務署はオーナー社長を立ち会わせたいのか

日本を代表するような上場企業の社長が税務調査に立ち会うでしょうか?カルロス・ゴーンさんや孫正義さんが税務調査の立会いをしたなどという話は聞いたことがありません。挨拶すらしないでしょう。国税局調査部により行われる大企業の税務調査で対応するのは、経理部の担当取締役や、必要に応じて営業部、製造部など各事業部の責任者です。それでも国税局は文句ひとつ言いません。なぜでしょうか?
 大企業の社長に会社全体のことが把握できないとわかっているからです。大企業の調査で国税局が確認したいことは、社長よりも各事業部の責任者のほうが取引の詳細を知っており、明確に答弁できるのです。
 では税務署が中小企業のオーナー社長に調査立会いを望むのはなぜでしょうか。それはオーナー企業において会社のことをすべて知っているのは社長しかいないと考えているからです。
 会社の沿革、他社との差別化も含めた事業の内容、事業計画、取引先との関係、資金繰りのこと、自分の家族を含めた社員のこと、社長にお聞きすれば何でもわかるのが中小オーナー企業です。
 「帳簿と証拠書類の照合(付け合せ)」だけを行うのであれば、税務署が無理をして社長に立ち会ってもらう必要性はありません。税理士が関与して決算書・申告書を作成していれば、通常は帳簿の確認で簡単に見つかるような否認事項はないはずです。
 税務職員は「税金が取れる可能性があるところ」言い換えればグレーゾーン部分がどこかにないかを限られた時間の中で必死に探します。そのために、会社の経理内容に「社長の恣意が入っている」ところを探りたくて社長の立会い・同席を求めるのです。
 能力の高い調査官ほど、質問や雑談(に見せかけたヒアリング)により、社長にポロリと口を滑らせたいと狙っています。
 「奥様(専務)の業務内容は」「飲食の接待相手は」「車やゴルフなどの趣味」など、会社と個人の区分けがあいまいな部分にもぐいぐい踏み込んできます。綺麗に整った帳簿に表れない、取引の「裏側」を見つけ出そうとし、さらには作り上げようとまでするのが税務調査であり、そのことが立ち会う社長にとっては大きなストレスになります。

税理士が「任せてください」と言えない理由 

時間的拘束、税務調査の展開に与える悪影響を考えても、社長が調査立会いをするメリットは少なく、専門家である顧問税理士に丸投げしてしまった方が良いと思うのですが、「社長はいなくてかまいませんから、立会いはすべて任せてください」と言う税理士はほとんどいません。
 「任せてください」と言えない理由はなんでしょうか。一言でいえば「会社のことを深くわかっていない」からです。証拠書類を基に調査官から取引内容を確認されても「よくわからないので、あとで社長に確認しておきます」ばかりでは、調査官の疑問は解消されず、調査は進展せず、時間ばかりが過ぎてゆきます。予定どおりに進まなくて調査官はイライラし、雰囲気も悪くなっていきます。しまいには「(税理士)先生ではらちが明かないので、社長を呼んでください」という体裁の悪い状況になってしまいます。
 決算書・申告書を作成しているからといって、税理士が会社のことをすべて理解できているわけではないのです。

私達が「すべてお任せください」といえる理由

『税務総合戦略室』では、ご契約いただいた後、最初に「会社と個人の現状分析」を行います。創業以来の歴史に始まり、ご商売の具体的な内容、利益率の状況、社員の状況、社長と会社の貸借関係、株主構成、等々をお聞きするだけでなく、会社と社長個人を深く理解するために現場に赴き、掘り下げて「現状(真実の姿)」を確認しています。
 その後も定期的な模擬調査を繰り返して理解を深め、税務調査における確認ポイントは調査官目線ですべて事前にチェックしておきますので、本番の税務調査でどんな方向から矢が飛んできても社長の代理人として即時回答し、必要な証拠書類を提示して理路整然と説明も行えるのです。
 調査で議論になりそうなグレーゾーン部分に関しては特に入念に検討し、何か改善すべき事項があれば先に手を打ってリスクを排除しておきます。調査官が見つけ出して問題にしたがっている「裏側」は私達の事前の模擬調査によって「表側」と整合性が取れる状況を作り上げているのです。
 いつ税務調査が行われても大丈夫なようにあらかじめ万全の準備をしていますので、社長が心配することは何もなく、まさに「ストレスフリー」の状態が出来上がっています。
 セカンドオピニオンによるこれら一連の業務が、結果として「税務調査の丸投げ」を可能にしているのです。

すべての税金ストレスから解放

1987年、「マルサの女」という映画が公開されました。国税局査察部と脱税者の戦いを題材とした物語で、その年の日本アカデミー賞をほぼ総なめにするなどの大ヒットとなりました。一般の映画ファンだけでなく、税務調査の実態を赤裸々に描いた内容から「税務署の調査手法を少しでも知っておきたい」という事業経営者の動員が大ヒットの遠因ではないかと言われています。
 公開当時、私は税務署に就職して2年目、法人税調査の担当となって1年目でした。自分たちの職場に関係した映画ということもあり、仕事終わりに当時の上司・先輩と一緒に観賞しに行きました。
 映画の内容よりも、上司に「風間君、一番後ろの席で見よう」と促され、最後列から満席の場内を見渡しながら「ここに来ているお客さんの多くが中小企業の経営者だと思う。君はこれから、この経営者を相手に仕事をしていくことになる。この人たちの真剣な雰囲気を感じておくといいよ」と言われたことを鮮明に記憶しています。
 税理士として仕事をするようになり、経営者の税務調査に対する不安・嫌悪感、そこから生ずるストレスを、その当時よりもずっと深く、まざまざと思い知らされるようになりました。
 私達『税務総合戦略室』が目指しているのは、オーナー社長を「税金のストレスから解放する」ことです。オーナー社長が抱える様々なストレスのうち、せめて税金の不安だけでも専門家に丸投げし、本業(経営)に集中できるような体制づくりのお役に立ちたいのです。
 税金に関するストレスは今回お伝えしている税務調査だけにとどまりません。目先の対症療法的節税を繰り返していると、将来には自社株問題、相続問題などで大変なことになってしまいます。
 私達は、オーナー社長が人生を通じて本当の意味で税金のストレスから自由になれるよう、そして、そのためのタックスプランニングを安心してお任せいただけるよう、メンバー一同、知恵を出し合ってまいります。

税務総合戦略室便り 第70号(2015年09月01日発行分)に掲載

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