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税務見聞録~多税に無税~第24回 
税理士によって税金は違う

第73号(2015年12月01日発行分)

執筆者4

「エッ、税理士なら誰でも同じじゃないの。」
 扱う法律は税法だし、会計学も地方によって違うわけでなく、全国統一なのだから税理士によって税金が違うなんておかしいじゃないか。その通りです。しかし、機械的に答えを出すのであればそうでしょうが、判断するのは人間です。生まれた年代、場所、その後に生まれ育った環境によって形成されていくものです。ですから考え方が違って当然なのです。国税OB税理士と試験合格組税理士、同じ税理士でもまったく違います。
 国税局、税務署と、現職時代に通算で700件以上の中小企業から大企業に至るまで税務調査を行ってきました。ほとんどの企業は申告書に税理士の署名があり、その多くは、会社を設立してから同じ税理士です。また、会社も2代目社長、税理士も2代目と言った具合に何も変わらずというよりも、変える理由、変えなければいけない理由がないのかもしれません。確かに、毎月、会社の帳簿の記帳と監査をして、決算を組んで申告書の作成、社長個人についても申告書の作成と言うように毎月毎年のルーティンで動いていれば変わることはないでしょう。

時代の変遷

今日のように、量販店もなくインターネットも普及していない時代、欲しい商品があるとした場合、電化製品なら馴染みの電気店、食料品なら近所の八百屋、肉屋、魚屋、衣料品ならデパートなどといった具合にお店に行って値段の比較をすることなく疑問もなく購入していたのではないでしょうか。ところが、1980年代から1990年代にかけて大型家電量販店、ユニクロやGUなどの低価格製品の量販店などの全国展開により近所の商店から購入先が変化していきました。さらにITの急速な技術革新と普及によりお店に行かなくてもいい時代となり、今や楽天やアマゾンが馴染みのお店となっています。また、クリックで価格比較により自分のニーズにあった商品がすぐに見つかり手に入れることができるようになっています。
 しかし、変わらない業界もあります。いろいろな業界があるなかで本当の意味で変わっていない業界のひとつに税理士業界があるのです。そして、前述のようにいいものを安く手に入れようとして比較するのに、税理士選びにはその感覚がないように感じます。おかしいでしょ。安ければいいわけではないので、いかにサービスのいいものを選ぶか。というより自分のニーズにあったサービスをいかに選ぶかではないでしょうか。

税務調査での話

「今の税理士はいつからですか。」「もう古いですよ。先代の社長が創業してからの付き合いになりますので税理士を変えづらくてそのままです。」
 調査を進めていくといろいろな疑問点や誤りを見つけることになります。その内容は単純明快なものや複雑怪奇なものがあります。その際、取引内容についての多くは社長に確認し回答を求めて解明していくのですが、経理処理などの場合、何故このような処理、仕訳になっているのか質問すると、税理士にまかせてあるからとか、税理士の指導で処理をしたもので詳しくは税理士に聴いて欲しいといわれることがありました。結果、税理士のミスによるものであったりするものもあります。また、調査終結で問題点一覧を提示し否認事項の説明をしても予想に反してすべて納得してしまう事もありました。
 最後に社長曰く「税理士を変えたほうがいいでしょうか。」「私から明言すべきものではありませんが、今回の調査で社長が一番お分かりではないでしょうか。」「どなたか税理士をご紹介ください。」
 実際に顧問先の過去の調査結果をお聞きますと、何故、修正申告に応じたのか理解できない内容のものがあります。要するに「税務署がダメと言うから早く修正した方がいい。」と言ったからでした。もしかしたら、無駄な税金を支払っているかもしれませんよ。

税務総合戦略室便り 第73号(2015年12月01日発行分)に掲載

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