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税務総合戦略室 室長通信 第四十回 
「脱税指南」はしていません

第73号(2015年12月01日発行分)

執筆者1

国税OBによる脱税指南事件報道

『税務総合戦略室』では当然ですが脱税指南をしていません。
 10月22日、「国税OB脱税指南」という見出しで新聞各紙やテレビニュースによる大々的な報道が行われました。
 出会い系サイトの運営会社に脱税の手口を指南したとして、東京地検特捜部が国税OB税理士2名を逮捕したというものです。
 運営会社は架空の外注費を計上するなどの方法で11億円以上の所得を隠し、法人税3億4500万円を脱税した疑いがあるということです。このOB税理士は、ほかにも顧問を務める医療法人でも脱税に関与していたとして、再逮捕されています。
 今回のような国税OBによる脱税指南・脱税ほう助に関する事件は初めてではありません。その都度、報道によって世の中の国税OB税理士に対する印象・考え方に悪い影響を及ぼすことは間違いなく、非常に残念なことです。
 なぜこういった事件が起こるのか。国税当局に長年勤務していた税理士は、当然税務調査のオモテもウラも知り尽くしています。その経験により、「税務調査でバレにくい」手法も熟知しているため、その知識を悪用し脱税の手口をクライアントに脱税指南してしまう人間がでてくるのです。
 私達『税務総合戦略室』は異なる得意分野の国税OBを集めた集団です。税金の分野も医療の分野と同様に専門性があり、全ての分野に一人で完全に対応することは困難です。
 お客様に安心していただける最高の税務コンサルティングを行うためには、医療の世界と同様の「総合病院」的なサービスが必要であると考え、国税当局時代に、法人税・所得税・消費税・資産税・国際税務などそれぞれの分野を経験してきた得意分野の異なる専門家を集め、深度ある税務対策を行うために組織したチームです。
 国税OB税理士は調査する側にいたからこそ、まっとうな倫理観を持って「できるけれども、やってはいけないこと」をきちんと線引きしなければなりません。

本当のプロの仕事

世間一般の国税OB税理士に対するイメージはどんなものでしょうか。
「税務調査の対応が上手い」「調査の追徴税額を話し合いで減額させられる」「税務署の後輩にプレッシャーをかけて調査を上手く終わらせられる」といった声をよく聞きます。
 当たっている部分もあれば、誤解されている部分もあると思います。いずれにしても税務調査を上手に乗り切ることが、国税OB税理士に対する世の中の期待の大きな部分を占めることは間違いありませんが、そこを勘違いして「見つからない脱税の方法を指南する」ところまで行ってしまうのかもしれません。
 浅はかな脱税指南は、結局のところクライアントに大きな被害を与える結果になります。
 一時的に税金を免れて喜んでいたとしても、脱税が発覚し、刑事罰を科せられて刑務所に入るようなことになれば人生の破滅になってしまいます。
 税務組織の内部にいたからこそ、そして現職時代にきちんとした調査をしてきた調査官であればあるほど、脱税を行ってもいつかは税務調査で発覚するリスクが有り、そのペナルティが大きいことは一般の税理士よりも知り尽くしているはずです。
 国税の組織は5万6千人を超える大所帯です。どこの会社・組織にも残念ながら一定割合でろくでもない人物がいる可能性は否定できません。目先の収入欲しさに、過去の経歴を振りかざして下手な脱税のアドバイスを行うのは最低です。
 税理士として仕事を始めて、本当にお客様のことを想うのであれば、「ダメなものはダメ」「この方法には大きなリスクがある」と正しく伝えることのほうがよほど親切なことです。
 そのうえで「その方法は勧められないが、合法的なもっと良いこのような方法があります」と知恵を使った戦略的な税務対策をアドバイスすることがプロの仕事であり、その知恵と能力のない者が小手先の安易な脱税指南に走るのでしょう。

グレーゾーン部分の判断

我々国税OB税理士が過去の経験を生かし、お客様のお役に立てることは何でしょうか。それぞれの専門分野を生かした深度あるコンサルティングを行うことはもちろんですが、一番得意なところは税金の「グレーゾーン部分」について判断することだと考えています。
 世の中の経済活動は白黒はっきりした範疇で行われているものばかりではなく、どうしても判断に迷い正解がはっきりしないグレーゾーンの中で取引が行われるケースが生じます。正解がはっきりしないからこそ皆さんグレーゾーンの解釈に迷うわけです。
 私は判断に迷うグレーゾーン部分を考える際、まずはその経済取引の本質をとらえ「事実認定」をしっかり行った上で「常識」にあてはめて結論を出します。
 法律はその国ごと、さらには時代ごと変化する「常識」によって形作られているものです。時代に合わなくなれば法改正が行われます。
 会社が行った取引が、常識に外れていれば問題視され是正されても仕方がありませんが、常識に外れていないのに難癖をつけられて追徴されるいわれはないと思うのです。
 その常識が世間一般誰もが納得するものであれば良いのですが、税務当局にとっての常識、もっといえば調査官独自の個人的な感覚によって判断されたのではたまったものではありません。
 課税上の弊害がどこにもないにもかかわらず「同規模同業種の他社と比較して役員報酬が高すぎる」という指摘には到底納得できません。他社以上に経営努力した結果、他社をはるかに超える業績を上げ、その利益の一部から経営者の手腕にふさわしい報酬を得てどこに問題があるのでしょうか。それこそが経営努力にふさわしい適正な役員報酬の額ではないでしょうか。
 人一倍努力して会社を成長させた結果、良い車を所有できることになり、ファーストクラスに乗れるようになり、スイートルームに泊まれるようになった。それの何が問題なのでしょうか。贅沢だという指摘は、そのような生活をしていない税務職員の常識からくる「分不相応」であり、成功したオーナー社長にとっては当然の「分相応」なのです。

ストレスフリーの税金対策

「あらゆる経費は損金にできる」というような耳触りの良いタイトルを掲げた本が書店には並んでいます。賢明な経営者の方は、節税がそんなに簡単な話ではないことが良くわかっていらっしゃるでしょう。
 誰もが「税負担はできるだけ少なくしたい」と思っています。それでも「脱税まではしてはいけない」と考える人がほとんどです。日本人の真面目さ、納税意識の高さです。
 そのせめぎあいの中で、税務対策を考えていかなければなりませんが、実際問題どうしていったらよいかわからないという方が多いのではないかと思います。
 私達の新しいサービス「税金ストレスフリーパック」では、「税金の問題はすべて丸投げしてください」とお話ししています ただでさえ多忙なオーナー社長から、せめて税金のストレスだけでも解放したいという想いにお応えするためのサービスです。信頼してお任せいただければ、私達『税務総合戦略室』メンバーがチームとなった総合病院的体制で、お客様の代わりに戦略的な税務対策を考えて、能動的にご提案いたします。
 先日、国税庁が「行きすぎた節税行為」には相続税を追徴課税する方針を打ち出し、タワーマンションを使った相続税対策への監視を強化するよう全国の国税局に指示したという新聞報道がありました。
 市場価格と相続税評価額の大きな乖離を活用した「タワマン節税」が富裕層に広く宣伝された結果、亡くなる直前に本当に本人の意思で行われたのかも疑問視されるタワーマンションの購入が行われ、購入額の20%程度の評価額で相続税申告を行った直後に購入額に近い金額で売却するようなケースが問題視されています。
 一見、法律どおりに行われたかのように作られたスキームでも「租税回避行為」として否認されることがあります。「常識的に考えて」誰が見てもおかしい税務対策では意味がありません。
 私達はこれからも安易な脱税指南や大きな否認リスクを含んだ租税回避スキームではない、本物の戦略的な税務対策を考え、ご提案してまいります。

税務総合戦略室便り 第73号(2015年12月01日発行分)に掲載

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